理学療法士・作業療法士の平均年収は?|初任給や手取りなども詳しく解説!

こんにちは、現役理学療法学生のりぃです。

養成校で日々勉強していると、将来晴れて就職できた際に一体どのくらいお給料がもらえるのか気になりますよね。

そこで今回は、平均年収や初任給、手取りなど、理学療法士と作業療法士の給与に関して調べてみました。

現在学生として勉強している人はもちろん、将来どのような職業につこうか迷っている人も必見です!

 

平均年収はどのくらい?

平成29年賃金構造基本統計調査(厚生労働省)によると、理学療法士・作業療法士の平均給与は男性で27.7万円、女性で26.6万円です。

また年間ボーナスの金額は、男性で64.8万円、女性で63.0万円となっています。

わずかに男性が女性を上回っていますが、国家資格が必要な職業ということもあり、男女で大きな差はみられませんね。

ここからおおよその平均年収を計算すると、男性は397.2万円、女性は382.2万円となります。(平均給与×12+年間ボーナス)

日本の平均年収が420万円ほどであることを考えると(平成28年度民間給与実態統計調査より)、平均よりは少し低めですね。

 

経験や年齢による収入の差は?

では、自身の経験や年齢によって収入の差は出てくるのでしょうか?

まずは経験による差から、平成29年賃金構造基本統計調査(厚生労働省)をもとに見てみましょう。

【経験による年収・年間ボーナスの推移】

経験年数(年) 月収(万円) 年間ボーナス(万円)
0 23.4 7.2
1~4 24.7 59.4
5~9 26.7 68.4
10~14 29.7 77.0
15~ 33.7 90.7

経験年数による月収は表の通り、緩やかに上昇していきます。

年間ボーナスについては、経験を1年積むことで急激に上昇し、その後月収よりも大きめの幅で増加していきます。

次に年齢による差を、同年の賃金構造基本統計調査(厚生労働省)をもとに見てみましょう。

【年齢による年収の推移】

年齢(歳) 男性(万円) 女性(万円)
20~24 319.6 309.1
25~29 371.7 364.1
30~34 403.2 378.4
35~39 429.3 412.1
40~44 467.5 440.0
45~49 480.0 475.1
50~54 561.2 526.2
55~59 518.6 456.5

表を見ると、男女ともに年齢を重ねると徐々に収入がアップし、50~54歳頃にピークに達し、その後減少していることが分かります。

以上のことから、経験や年齢を重ねるにつれて、収入も増加していく傾向があることが分かります。

 

施設の規模による収入の差は?

また就職する施設の規模によって収入に差は出るのでしょうか?

こちらも平成29年賃金構造基本統計調査をもとに見ていきましょう。

【施設の規模による年収・年間ボーナスの違い】

人数(人) 平均年収(万円) 年間ボーナス(万円)
10~99 345.6 43.9
100~999 322.8 67.8
1000~ 318.0 70.0

表を見ると、働く施設の規模が小さくなるにつれて平均年収が高くなっています。

その一方で、年間ボーナスは働く施設の規模が大きくなるにつれて高くなっています。

よって支払われる給与の総額に大きな違いはありませんが、内訳が多少異なっていることが分かります。

 

生涯年収はどのくらい?

理学療法士・作業療法士の生涯年収は、賃金構造基本統計調査のデータから計算すると、男性で約1億8000万円、女性で1億7000万円ほどと予想されます。

上でも示した通り、給与に関して男女間で大きな差はありませんね。

 

初任給はどのくらい?

一般的に、国公立施設に比べて私立施設の方が初任給が高い傾向にあります。

ただその後の昇級率に関しては国公立施設の方が高いようなのでそれほど心配はいらないかと思います。

では具体的にどのくらい初任給があるのでしょうか。

新卒で理学療法士・作業療法士として働くと、初任給は約23~25万円と言われています。

一般的な大卒の初任給の相場は20万円前後なため、20代のうちに得られる収入として高い部類に入るかと思います。

 

手取りはどのくらい?

手取りに関しては職場や年齢、働いている年数などによりますが、おおよそ男性で20~27万円、女性で16~19万円となっています。

理学療法士や作業療法士は20代・30代の比較的若い年齢層が主となる職種のため、手取り額の平均が安くなりがちのようです。

しかし同年代と比較すると手取り額が少ないわけではないので安心ですね。

 

ここまで理学療法士・作業療法士のお金事情について見てきました。

日本の平均年収に比べると低めとなっていますが、若いうちからの給与も比較的高く、安定した収入を得られる職業かと思います。

またこれからの高齢者増加により、今以上にニーズが増える可能性があります。

将来患者さんを助けることのできる理学療法士・作業療法士になれるよう頑張っていきましょう!